修理のついでに、負圧式ガソリンコックの話デス。

最近のバイク、負圧式のガソリンコックが主流。エンジンの吸気を利用して負圧を発生させて逆止弁(ダイヤフラム)を引っ張り、

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キャブへのガソリン流出経路を開くという仕掛け。

この負圧経路を辿る燃料ラインは、エンジンが掛らないとガソリンが流れない。ただし、この回路を経ずに常時流れる経路も設けられている。

経年劣化で、負圧回路が塞がるとエンジンが掛らなくなる場合も想定される。このようなリカバリーが用意されるのは設計として大事なことだね。

負圧式コックには、

[ON](通常使用はこの位置にする)
[RRS]…リザーブ(燃料が少なくなってきた時)
[PRI]…プライマリー(燃料が常時流れる)

というポジションがある。

基本はONとRESが使うポジションで、PRIはタンクから燃料を抜く時や、緊急的な場合だけだね。常時燃料が流れるので、燃料ホース~キャブレターのフロートカップ内にガソリンが充満する。

大気圧で液体に流下圧が掛る。フロートカップのパッキンやニードルが消耗していたりすると、燃料がダダ漏れでガレージは大変なことになるヨ。(゚Д゚;)オオーッ

ダダ漏れだけではないよぉ、ヘタするとキャブレターからエンジンのシリンダーに流入。クランクケース内でオイルと混じり、ケース内がガソリンとオイルの混合液で満タンに。

こうなるとエンジンはクランクしない。万が一にもスパークなんてしたら…コワ~(゚Д゚;)))。だから、この位置で放置するのは止めとこう。

ガソリンコックは、古くなるとゴムパッキン(ガスケット)が劣化したり、アルミ製の本体が腐食して「お漏らし」症状が出てくる。燃料ホースを外さないと、お漏らししてるかどうか判断できないけどね。

ON、RESの位置でも燃料がチョロチョロ~なんてことになっているはず。こうなると、オーバーホール作業だね。中のパッキン類、ダイヤフラムを交換する。

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チョロチョロ~な症状は、

①ダイヤフラムのゴムパッキンが摩耗(劣化)している
②ダイヤフラムのスプリングが劣化(弾性低下)している
③ダイヤフラムが破れている

といったことが考えられる。

ONとRESに位置を動かしても同様な症状であれば、ダイヤフラムが原因なことが多いと思う。まずはココを疑ってみるとイイよ。そうでなければ、コックレバーの裏にあるパッキン。

肉痩せ(摩耗)とバネプレートの劣化(弾性低下)などを疑ってみよう。擦り減ったりしていると、閉じているはずの経路に隙間ができて、チョロチョロ~となる。漏れる量は比較的少量なことが多いヨ。

このあたりのパーツを交換してもダメなら、コック本体自体が摩耗・劣化しているので、新品に交換することになると思った方がよろし。

アルミの腐食やガソリンのゴム質がダイヤフラムの経路に異物が詰まってないか、アルミパーツの摩耗で隙間がないかとか探るのは大変。本体ごと交換したほうが早いし確実。

修理に拘るあまりにキャブに異物が混入でもしたら、それこそキャブのオーバーホールが追加されるゾォ。結構~痛いから、出費が。ン万円だからね。修理の間は乗れないし…。

そうそう。メンテナンスには燃料の流れる経路やコックの位置、分かっていた方がイイよねー。意外と分かんないのよ、コレ。説明もWEBとかにあんまり載ってないしさぁー。

ということで、個人的な理解で…こんなのだろうと図化してみた。正確性は保証できませんけどぉ~、良ければご覧あれ。

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