Michelin powerRSが、製造中止されてpower5とpowerGPに分かれた。
リアコンパウンド、power5がシリカ100%に変更。powerGPは前後カーボンブラックが採用に。
前モデルのRSは、サーキット使用率15%を想定したスポーツタイヤという事で、サイドコンパウンドはスリックタイヤと同感触、センターとは明らかに違う見た目。
これが、そういうタイヤを履いているという安心感と、ちょっとした優越感をもたらしてくれている部分も。
コーナーの食い付きは、最高位品質と評価の高さが自覚できる秀逸なもの。かといって、レイン走時にスリップも無く、排水性能に一切問題を感じなかった。
まさに、コレだというタイヤ…。
それがモデルチェンジして、サーキットメインかロードかという二択になった。両方の“いいとこ取り”性能では無くなってしまった。
ストリート特化のPower5の性能、power3よりは数段向上しているだろう。レイングリップもしっかり確保されているだろう。だけど…。
RSの見た目というか、ストリートでは意味のない?サイドコンパウンドの溶け感、そのインパクトが無くなったのは…。私的にはすごく残念。
こういうのは初めてじゃない。powerPUREで経験してる。power3が発売されるまではpower2CTの後継モデルと言われてた。これも履こうとしたら廃盤に。
少しだけ、このことを語らせてもらうね。
powerPUREは、リアコンパウンドが「2CT+」になり、サイドコンパウンド部分の剛性が上がり、コーナー立ち上がりのトラクション向上を謳っていた。
サイドの剛性アップが、Michelinタイヤの特徴的な面的グリップを犠牲にしないよう、サイドウォール剛性を少し下げて潰れこむ味付けだった。
コーナー進入時、潰れこんでからのグリップ感覚に少し慣れが必要だったけど、トラクション感バッチリのタイヤだった。
当時、上位のpowercupEVOとpower2CTの中間にラインナップされ、価格的にも2CTより若干高い程度で、トレッドパターンもカッコよくて、次も…と思っていた。
それが、あっという間に製造中止されてpower3に交代したんだけど、power3はこのタイヤの後継とは感じなかった。
スポーツタイヤのドライグリップに、高いレイングリップ性能を併せ持つような触れ込みだったけど、実のところはツーリングタイヤ以上スポーツタイヤ未満な感覚。
コーナーでのグリップ感は2CTほど感じられない。レイン性能も体感できるような差は感じなかったから、ショップで聞いてみた。
「これ、2CTより本当に向上してる?グリップ性能ダウンしてない?」
店員さんは、
「2CT使ってるんですか?コーナー大好きって感じですね。それならpower3はお勧めしません。正直、2CTの後継じゃないです。」
やっぱりな…だった。
結局、またしてもpowerRS、二度と履けないタイヤになってしまった。(なんでこう続くんだ?気に入ったタイヤに限って、すぐ廃盤…。)
だから…。
今回powerRSが無くなり2択化したことが不安でしょうがない。ストリートスポーツモデルのPower5、サーキット用グリップを捨てただけで済めばいいけど。
2CT+でサイド剛性が上がったトレッドで、ミシュランこそのグリップ感、しっかり確保されてるのか?
結局、乗ってみるしかないんだろうな。メーカーコメントや使用レビューは、参考にならないものが多い。新商品発売直後は特に。
自分が体感しないと分からない…。人柱的に買わなきゃ仕方ない…な。