バイクタイヤ、Michelin PilotRoad5。Power3やRoad4と予想で比較。

2018年2月1日、ミシュランタイヤから新たなバイクタイヤがラインナップされた。

PilotRoad5、説明ではドライ性能を犠牲にすることなくウエットグリップを向上。

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5,000㎞走行してもPilotRoad4同等のウエット路面での制動距離を確保しているとか。

サイプ構造が、タイヤが減ると溝幅が広がるようになっているので、排水性能がタイヤ摩耗に影響されにくいという。

Michelinケーシングテクノロジー「ACT+」によって、ドライでの高いグリップとハンドリング性能を持っているとか。

このケーシングテクノロジーは、スポーツタイヤのPilotPower RSにも採用されている技術。そしてコンパウンド性能も「2CT&2CT+」。これまたスポーツタイヤと同じ。

一言で言えば…。PilotPower3のドライグリップ性能にPilotRoad4のウエット性能を加えたようなタイヤ。

つまり、“ハイグリップ系スポーツタイヤがウエット性能を更に向上した”という感じだろうか。

そうは言ってもなんだか分からない?ってなるか…。Power3とRoad4がどんなタイヤか語るといいのかな?ってことで。

Power3は…。

Power2CTの「2コンパウンドテクノロジー」…センターとサイドでコンパウンドを変え、耐摩耗性とコーナーリンググリップをバランスさせた技術の進化形「2CT+」を採用している。

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加えて、ウエットグリップをPower2CTよりアップしてオールラウンドに使えるタイヤと謳っている。

私的な感想として、2CT+はトレッドがチョイ硬くなったかなぁ?と。コーナーリングのグリップ体感は、前発2CTのほうが分かりやすい?

Power2CTは、トレッド中央に向けて尖った形状で突っ込み型のコーナーリング向きな性格。Power3は今時のラウンド形状でライントレース的なコーナリング向き。

安定した操作性、オンザレールの視点からは、やはりPower3のほうが一枚上に思う。

ウエット性能は2CTより間違いなく上。サイプ数が多いことが優位に働いているかと。

溝が減っていくと、Power2CTと差が無くなる。「滑るぞ」という挙動がちょい掴みづらいかも?

適合車種は1000ccくらいのスーパースポーツやネイキッドあたりかな?重量車にはちょっと向かないかと。

Road4は…

ツーリングタイヤにスポーツ走行性能を加えたという感じ。2CTのような構造を採用してコーナーリンググリップの安定性を持たせてある。

ウエットグリップに力を注いだ感がある。サイプ形状が前モデルから大きく変わり、数も多い。この辺りからも、ロード&ツーリング指向なタイヤだと言える。

ライフも長い。普通に使えば10,000㎞くらいはいけると思う。ただし、減っていくうちにグリップ感が急に落ちるような感じに注意。

摩耗が進むと許容範囲を探りながらの走りに。ズルってスライドする感じが出始めたら、さっさと交換がヨシだと思う。

適合車種は、ビックネイキッドやツアラー系。多少重量のある車体でもいける。

どうだろう?何となく両タイヤがどんな感じか分かったかな?

これを踏まえてRoad5の概要を見てみると、パターンはスポーツ系と同じようなサイプ形状。だけど、Power3のようにサイプ数が多く配置されているパターンではない。

細く伸びたサイプの中に表面水を一時的にため込み排出することで、グリップを確保する仕組み。これなら、ドライグリップはあまり犠牲にならない感じがする。

スリック面が大きいトレッドパターンなので、ドライ走行でのグリップ感は、スポーツタイヤのそれと同等に思える。

タイヤの減りに合わせて徐々にサイプ幅が広がり、ウエットグリップ性能に変化が少ない構造は、ウエット路面のコーナーリングも安心できそう。

ケーシングは折り重ねの特殊構造でサイドウォールの張りを確保している。腰が固いイメージは無い。Power3よりは2CT寄り?

スポーツ走行でのコーナーリング、適度にサイドが潰れて「グリップしてるな」と感じられそうな印象、かなりある。

スポーツ系に寄ったタイヤかな?ツアラーや大型ネイキッドへの使用もできるので、スポーツ走行を楽しめる車種範囲が広がりそうだね。

こういうタイヤが出てきた背景には、(個人的な想像だけど)排気ガス規制の強化や、ニーズの減少があると思う。

高出力のスーパースポーツは、ニーズ縮小で公道仕様のラインナップが減る一方。低排気量車やスポーツネイキッド・ストリートファイター系が今時のニーズという事情。

こうなれば、主流な車種に当てた“使ってもらえる”タイヤを売り出すことは、メーカーとして当然だろうから、出るべくして出てきたタイヤシリーズかと。

グリップ性能が確保されるのなら、「もう少し使える」ので、スポーツしながらライフも長くて、ありがたいタイヤだ。

リッターオーバーなネイキッドやツアラー系バイクには、使うシチュエーション的にベストチョイスとなりそう…。

今度はRoad5にしてみようかな?Power2CTだけどね、今。(^^ゞ

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